豊前市・岩岳川で小水力発電の公開実験

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 平成26年8月12日(火)に工学部総合システム工学科 電気電子工学系の高城教授が、実験用の小型水車を用いた小水力発電の可能性を検証する公開実験を行いました。今回の実験は、エネルギー・環境教育の一環として福岡県豊前市役所と共同で実施され、市内を流れる岩岳川上流域の河川堰に手作りの直径50〜60cmの水車3基を設置。水車発電システムの基礎特性(水車回転数、最大発電出力、流速、流量など)調査や、蓄電装置(50W)、常夜灯、スプリンクラーの散水が可能な電力が得られるかどうかが実験されました。

 平成25年6月に福岡県朝倉市秋月で行われた小水力発電・公開実験と同様に、今回も最大45Wの安定した電力が得られました。防犯灯などに利用できる発電力が証明されたことで、今後の地域の「地産地消」エネルギーの可能性が見えてきました。

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[椎野 純平さん(大学院1年)のコメント]
 研究室の学部生のメンバーと共に協力し合いながら実験用小型水車と自作小型発電機を組み合わせた3D-CAD(Solid Works)による設計や実際に水車発電システムを作製するなど、ものづくりを通して創意工夫の楽しさを経験することができました。また、実際の河川や用水路に実験装置を搬入設置して発電特性を測定するなど、協働によるフィルドワークの大変さと面白さを味わうこともできました。今、振り返ると今回の公開発電実験の成功はいろいろな失敗を重ねながら、いつもその対策を考え、失敗を活かしてきたことや関係各位の協力なしでは達成できなかったと思われます。実験の結果も、研究室で測定した場合と比べ予想以上の結果がでており、充実感あふれる水車発電研修であったと思っています。